キャリアを望まない現代の若者

毎年新入社員が入ってくる4月は、後からくる者に追いつかれてはいけないと気を引き締める私だったが、さすがにこの数年で、そんな心配はいらないかもしれないと思い始めた。私が新入社員だった頃の記憶はまだまだ新しく、特に私が、社会人として大きく成長したからというわけではない。毎年入ってくる新入社員たちが、恐れるに足りないのだ。そして新入社員の彼らの方も、社会人の先輩である私たちを、恐るるに足りずという感じなのだ。

私が新人の頃は、先輩は偉いものだし怖いものというイメージが強かった。体育会系の出身ならなおさらそのイメージが強いだろう。しかしここ数年私が見てきた新人たちは、年上の者に対する言動がラフで、敬語も使えていない。敬語を使わないのだ。仕事をさせてみると、個人差はあれど、できないということもない。業務に活かせる資格を既に取得してから入社している者もいる。しかし、仕事に対する姿勢は、私が過ごしてきた社会人としての姿勢とは少し違う。彼らはまず第一に自分を主張する。自分があっての毎日だから、仕事は生きるために費用を稼ぐすべでしかない。キャリアを望まない現代の若者にとって、会社の歯車になることなんて考えられないのだ。

私は少しでもできる人間と評価されたいがために頑張って、それなりの地位について給料もあがってきた。そのことに私はとても満足し、今後もどんどん頑張って行こうと思っているが、最近の新入社員で私のように考えガムシャラに頑張る者なんていないのだ。誰かが頑張ることを止める風潮はないけれど、そもそも他人は他人。自分は自分。他者の評価なんて気にならないし、自分が過ごしたいように生きているのだ。